ホルムズ海峡進捗2026/09/11

ホルムズ海峡進捗【2026年9月11日】
確認日時:2026年9月11日(日本時間)
昨日9月10日までの最新報道を中心に、Reuters・日本の資源エネルギー庁・IMOなどで照合しました。
結論:状況は「改善」ではなく、むしろ再び悪化
現在のホルムズ海峡は、完全封鎖ではないものの、通常航行からは大きくかけ離れた状態です。
| 項目 | 9月11日時点の状況 |
|---|---|
| 船舶通航 | 🔴 非常に低水準 |
| 原油輸送 | 🔴 戦前水準を大幅に下回る |
| LNG輸送 | 🔴 特に厳しい |
| 軍事的緊張 | 🔴 高い |
| 原油価格 | 🔴 100ドル超 |
| 迂回輸送 | 🟡 一部機能 |
| 日本への影響 | 🟠 現時点では備蓄で緩衝 |
① 船の通過が「1桁」に
9月9日にホルムズ海峡を通過した船舶は、暫定データでわずか7隻。
前日は12隻、10日間平均は14隻なので、明確に低下しています。
7隻のうち、
- ペルシャ湾へ入った:3隻
- ペルシャ湾から出た:4隻
- LNGタンカー:0隻
- 原油約200万バレルを積んだ大型タンカー1隻が湾外へ出た
とされています。なお、AIS(船舶自動識別装置)を切って航行する船があるため、実際の通航数はこれより多い可能性があります。 (Reuters)
重要なのは「7隻しか通れない」のではなく、危険を承知で通る船が極端に少なくなっていることです。
② 原油価格は100ドルを突破
9月10日の原油市場では、
- Brent:約107.63ドル
- WTI:約102.48ドル
まで上昇しました。
中東のタンカー攻撃やホルムズ海峡周辺の軍事的緊張が、供給不安を強めています。 (Reuters)
つまり現在は、
「海峡の通航減少 → 原油供給減少 → 原油価格上昇」
という流れがかなり明確になっています。
③ ただし「世界の原油が完全に止まった」わけではない
ここは非常に重要です。
ホルムズ海峡を避けるため、
- サウジアラビアの東西パイプライン
- 紅海側のヤンブー港
- その他の迂回輸送
- AISを停止した「ダーク・クロッシング」
などが利用されています。
Reutersによると、湾岸地域からの原油輸出は戦前の約3分の2程度まで落ち込んでいるものの、完全にゼロにはなっていません。 (Reuters)
さらにサウジのヤンブー港では9月初旬の原油・コンデンセート積み出しが増加しており、ホルムズ海峡を避けるルートとして機能しています。 (Reuters)
④ しかし今は「ホルムズ+バベルマンデブ」の二重リスク
今回、非常に気になるのがここです。
9月10日、イランと連携するフーシ派がイエメンのモカ港を掌握。
これはホルムズ海峡とは別に、紅海側の重要航路であるバベルマンデブ海峡への圧力を強める動きです。APもこの動きが世界のエネルギー輸送への新たなリスクになると報じています。 (AP News)
つまり、
ペルシャ湾側
→ ホルムズ海峡が危険
紅海側
→ バベルマンデブ海峡も危険
という状況になりつつあります。
これは単純な「ホルムズ海峡封鎖問題」より深刻です。
⑤ 日本はどうなっている?
日本にとってホルムズ海峡問題は特に重要です。
資源エネルギー庁によれば、日本は原油の約9割を中東地域から輸入しています。 (エネーチョウ)
ただし、現在の日本は一定の時間的余裕があります。
9月7日時点の石油備蓄は、
- 国家備蓄:103日分
- 民間備蓄:95日分
- 産油国共同備蓄:4日分
- 合計:201日分
となっています。 (エネーチョウ)
したがって、
「明日から日本のガソリンや電気がなくなる」という状況ではありません。
一方で、長期化すれば価格上昇・物流費上昇・電気/ガス料金への波及が問題になります。
9月11日時点の危険度
私の評価では、
ホルムズ海峡危機:🔴 9/10
です。
ただし、
「完全封鎖=9/10」ではなく、「航行が極端に減少し、軍事衝突が続いている」という意味での9/10です。
今後特に注目する3点
① ホルムズ海峡の1日当たり通過船舶数
7隻前後からさらに減れば、かなり危険です。
② LNGタンカーが戻るか
9月9日はLNGタンカーがゼロでした。日本にとって原油以上に注意すべきポイントです。 (Reuters)
③ バベルマンデブ海峡まで大幅に減るか
ここまで悪化すると、単なる「ホルムズ海峡危機」から、中東全体のエネルギー輸送危機に変わります。
🇯🇵 日本への影響を一言でいうと
「今すぐ供給が尽きる段階ではない。しかし、原油100ドル超+海峡通航低迷が長期化すると、日本のガソリン・軽油・電気・物流コストへの影響が本格化する可能性が高い」
という段階です。
なお、IMOもホルムズ海峡周辺の商船攻撃を問題視し、航行の自由を回復するための対応を求めています。 (imo.org)
信頼度:94%
(船舶通航・原油価格などはReuters等の最新データで確認。軍事状況にはリアルタイム情報の限界があるため、100%とはしていません。)

