ホルムズ海峡進捗2026/09/17

ホルムズ海峡進捗【2026年9月17日】
確認日時:2026年9月17日(日本時間)
9月16日までに出たReutersなどの最新情報を中心に確認しました。
結論
ホルムズ海峡は「完全封鎖」ではありませんが、実質的には極めて低い通航状態が続いています。
9月15日には確認できた商船通航がわずか4隻まで減少しました。10日平均の18隻に対して大幅な減少です。しかも、この4隻には大型原油タンカー(VLCC)やLNGタンカーは含まれていません。(Reuters)
一方で、原油そのものの供給が完全に止まったわけではありません。サウジなどがオマーン経由などの代替輸送を拡大しており、これが世界的な供給ショックを一部緩和しています。(Reuters)
① 船舶通航:かなり悪化
9月15日のホルムズ海峡通航は、
- 確認船舶:4隻
- 10日平均:18隻
- VLCC:0隻
- LNGタンカー:0隻
- 入域:2隻
- 出域:2隻
という状況でした。
ただし、AIS(船舶自動識別装置)を切って航行している船舶が存在する可能性があるため、「実際の通航が4隻だけ」と断定することはできません。(Reuters)
つまり、
海峡が物理的に完全封鎖されたわけではないが、安全上・保険上のリスクから通常の商業航路として機能していない
という状態に近いです。
② 原油価格:9月16日は一旦低下
9月16日の市場では、
- Brent:約107.45ドル
- WTI:約103.87ドル
まで下落しました。
主な理由は、サウジアラビアがオマーンのソハール港沖で船から船への積み替えを利用し、アジア向け原油供給を増やしているためです。(Reuters)
ただし、これは「危機が解消した」という意味ではありません。
Reutersは、ホルムズ海峡の通航量が依然として低水準である一方、原油の流れ自体は想定以上に維持されていると報じています。(Reuters)
③ サウジの代替ルートが重要
現在かなり重要なのが、ホルムズ海峡を通らない輸送ルートです。
サウジは、
サウジ国内 → オマーン方面 → ソハール沖 → 船舶間積み替え → アジア
という方法を拡大しています。
さらにサウジ国内のRas Tanura、Juaymahでの原油積み込みも増加し、Reutersによると両港での積み込みは約400万バレル/日まで増加しました。(Reuters)
これは日本を含むアジアにとって重要です。
④ ただし「代替ルート」にも問題
ホルムズ海峡だけでなく、サウジの東西パイプラインなど代替インフラも攻撃・障害を受けています。
さらに紅海方面でもフーシ派の活動が続いており、
ホルムズ海峡
↓
サウジ代替ルート
↓
紅海・バブ・エル・マンデブ
という複数の輸送経路が同時に不安定化しています。(テレ朝NEWS)
これは今回の危機で特に注意すべきポイントです。
⑤ 日本への影響
日本ではすでに影響が数字に出ています。
8月の日本の輸入額は前年同月比28%増の11.15兆円。
その大きな要因の一つが、原油価格上昇によるエネルギー輸入額の増加です。原油輸入量は3.6%増だった一方、原油の輸入金額は58.7%増となりました。(Reuters)
つまり現在は、
「原油が日本に全く入ってこない」
という段階ではなく、
「入ってきているが、非常に高くなっている」
という影響が先に表れています。
⑥ 今日の重要ポイント
| 項目 | 9/17現在の状況 |
|---|---|
| ホルムズ海峡 | ⚠️ 通常航行から大幅縮小 |
| 9/15確認通航 | 4隻 |
| 10日平均 | 18隻 |
| VLCC通航 | 9/15確認分では0 |
| LNGタンカー | 9/15確認分では0 |
| 原油価格 | 約107ドル/Bbl |
| サウジ | オマーン経由の代替輸送を拡大 |
| 世界の供給 | 完全停止ではない |
| 日本 | 原油輸入コスト急増 |
| 最大のリスク | 長期化+代替ルートへの攻撃 |
今後の最大の焦点
私が9月17日時点で特に注目すべきだと考えるのは、次の3点です。
① VLCC・LNG船が通常航行に戻るか
→ これが本格的な「海峡正常化」の一つの目安になります。
② サウジ→オマーン経由の代替輸送が維持できるか
→ ホルムズ海峡を迂回して供給を維持できるかが重要です。
③ 原油価格が110ドルを超えて定着するか
→ 日本のガソリン、電気・ガス、物流、食品価格への波及が強まる可能性があります。
特に9月16日にはShellやEquinorから、エネルギー市場の「ショック吸収能力」が弱まり、供給混乱が長期化すれば2027年まで影響が残る可能性について警告が出ています。これは確定した予測ではなく、企業幹部によるリスク評価です。(Reuters)
現時点の評価
「ホルムズ海峡危機は解消に向かっている」とはまだ言えません。
ただし、代替輸送によって原油供給が完全停止する事態は回避されている、というのが9月17日時点の状況です。
信頼度:92%
※9月17日未明時点で確認できる9月16日までのReuters、AP、国内報道など複数情報を照合。船舶AISには把握できない船舶があり、実際の通航隻数には不確実性があります。(Reuters)

