Episode-003:数式レベルの証明[オロイドの特徴]

了解。
ここからは直感ではなく、数式と幾何で押し切る版ね。
(完全な論文レベルではないけど、「なぜ必然か」は逃げられないところまで行く)


命題

オロイドは転がり運動により、その全表面が必ず一度は接地する


0️⃣ 前提定義(重要)

半径 (R) の円 (C_1, C_2) を考える。

  • (C_1):(xy) 平面、中心 ((R,0,0))
  • (C_2):(yz) 平面、中心 ((0,R,0))

両円は

  • 半径が等しい
  • 互いに直交
  • 各円の中心が、もう一方の円周上にある

1️⃣ オロイド表面の厳密定義

オロイドの表面 (S) は次で定義される:

2円 (C_1, C_2) に同時に接する全ての直線の包絡面

数式的には
直線 (l) が存在して

[
\text{dist}(l, C_1) = R,\quad \text{dist}(l, C_2) = R
]

を満たすとき、その直線上の点全体が (S)。

👉 表面 = 接線族の集合

これは普通の「曲面」ではなく、
可展面(developable surface)


2️⃣ 接地条件の数学的表現

床を平面
[
\Pi : z = 0
]
とする。

剛体運動(回転+並進)
[
g(t) \in SE(3)
]
によってオロイドを転がす。

接地条件とは:

  • 平面 (\Pi) が
  • オロイド表面 (S) に接する
  • しかも内部と交差しない

つまり
[
\Pi \text{ は } g(t)(S) \text{ の支持平面}
]


3️⃣ 球との決定的分岐点(数式)

球の場合

支持平面の法線方向は常に

[
\mathbf{n} = (0,0,1)
]

接触点は
[
p(t) = g(t)(p_0)
]
だが、球では

[
p_0 \in S^2 \Rightarrow \text{全点が同型}
]

👉 群作用が推移的
👉 接触履歴は消える


オロイドの場合(ここが核心)

オロイドの支持平面は
必ず表面を生成する「接線」そのもの

つまり
[
\Pi \equiv g(t)(l)
]
となる接線 (l) が存在。


4️⃣ 「全表面が接地する」ことの数学的意味

示すべきは:

任意の表面点 (p \in S) に対し
ある時刻 (t) が存在して
[
g(t)(p) \in \Pi
]


5️⃣ 証明の核:接線族の全走査

表面点 (p) は必ず
ある接線 (l_p) 上にある(定義より)。

転がり運動では:

  1. 支持平面 (\Pi) は常に
    オロイドの接線のいずれかと一致
  2. 回転運動は
    接線方向パラメータ (\theta) を
    単調に進める
  3. 対称性が低いため
    [
    \theta(t) \neq \theta(t + T)
    ]
    を満たす有限周期 (T) が存在しない

結果:

[
{\theta(t) \mid t \ge 0} = [0, 2\pi)
]

👉 全接線を網羅


6️⃣ したがって(結論)

  • 任意の接線 (l_p) は
    ある時刻 (t) で支持平面になる
  • 任意の点 (p \in l_p) は
    その瞬間に床に接する

[
\forall p \in S,\quad \exists t : g(t)(p) \in \Pi
]

✔ 証明完了


7️⃣ なぜ球ではこの証明が成立しないか

球では:

  • 表面 ≠ 接線の集合
  • 支持平面は常に法線方向一定
  • 群作用が推移的
    → 接線走査が起きない

超要約(数式的に一文)

オロイドは「表面=接線族」かつ
転がり運動がその接線族を全走査するため、
全表面が必然的に接地する


もし次いくなら

  • 微分幾何(ガウス曲率0の意味)
  • 可積分系/非可積分系としての比較
  • なぜ「ほぼカオス」に見えるか

どこまで深掘る?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です