**水圧破砕法(すいあつはさいほう/フラッキング)**だね。
エネルギー・環境・地政学の文脈でよく出てくる重要ワードなので、仕組み → メリット → 問題点 → 日本との関係の順でコンパクトにまとめるよ。


水圧破砕法とは?

地下深くの硬い岩盤(頁岩=シェール層)に、
👉 高圧の水・砂・化学薬品を注入して人工的に亀裂を作り、
👉 その隙間から天然ガスや石油を取り出す技術

英語では Hydraulic Fracturing(フラッキング)


どうやって採掘する?

  1. 垂直に掘る → 横に掘る(水平坑井)
  2. 水+砂+薬品を超高圧注入
  3. 岩盤に細かい亀裂が入る
  4. 砂が「つっかえ棒」になり亀裂が閉じない
  5. ガス・石油が流れ出す

📌 ここでのキモは
**「自然には採れなかった資源を、力技で採る」**点。


メリット(なぜ使われた?)

① 資源革命

  • アメリカが資源輸入国 → 輸出国
  • シェールガス革命の中核技術

② エネルギー安全保障

  • 中東依存を大幅に低下
  • 地政学的カードとして強力

③ 価格低下

  • 天然ガス価格が下がり
  • 製造業が米国回帰(リショアリング)

問題点・批判

① 環境汚染リスク

  • 地下水への化学物質混入
  • 処理困難な汚染水が大量発生

② 地震誘発

  • 廃水の地下圧入で人工地震
  • オクラホマ州で地震激増

③ 水資源の大量消費

  • 1坑井で数万〜数十万トンの水
  • 乾燥地帯では深刻

④ CO₂だけでなくメタン漏出

  • メタンはCO₂の25倍以上の温室効果

📌 つまり
「CO₂削減の切り札」では全然ない


日本との関係

日本で水圧破砕は?

👉 ほぼ不可能

理由:

  • 地震大国
  • 地下水利用が多い
  • 国土が狭く住民合意が困難
  • シェール層が採算ラインに乗らない

日本はどう関わっている?

  • 米国産シェールガス(LNG)を輸入
  • 電力・都市ガスの価格に直結
  • 安全保障上はプラスだが、環境面では間接的加担

評価を一言で

「技術的勝利・環境的敗北・地政学的成功」

短期的には国家を救い、
長期的には環境コストを後世に回す技術。


もし次に

  • 水圧破砕 vs 再生可能エネルギー
  • 水圧破砕がEUで嫌われる理由
  • シェール革命がロシア・中東をどう変えたか
  • 日本がこれを“使わずに済んでいる”理由

この辺を深掘りしたければ、どれ行く?