
**ヘゲモニー(hegemony)**とは、
ある国家・階級・思想・文化などが、他者に対して“支配的な影響力”を持つ状態を指します。
語源はギリシャ語の hēgemonia(指導・支配)。
🔹 1. 国際政治でのヘゲモニー
国際関係論では、
圧倒的な力を持つ国が国際秩序を主導する状態を意味します。
例:
- 19世紀 → イギリス(パクス・ブリタニカ)
- 20世紀後半 → アメリカ合衆国(パクス・アメリカーナ)
ヘゲモニー国家は:
- 軍事力
- 経済力
- 通貨
- ルール作り
- 価値観の普及
を通じて世界を主導します。
🔹 2. 思想・社会理論でのヘゲモニー
イタリアの思想家
アントニオ・グラムシ が有名です。
彼はヘゲモニーを
「暴力ではなく、“同意”による支配」
と定義しました。
つまり、
- 人々が「それが当たり前」と思い込む
- 支配されている自覚がない
- 常識・教育・メディアが価値観を形成する
これを 文化的ヘゲモニー と呼びます。
🔹 3. 具体例(現代)
- 英語が世界標準語
- ドルが基軸通貨
- ハリウッド映画が世界市場を席巻
- 「民主主義」「市場経済」が普遍的価値とされる
これらは単なる影響力ではなく、
「標準」「正解」「普通」として受け入れられている状態がヘゲモニーです。
🔹 4. ヘゲモニーと覇権の違い
| 用語 | ニュアンス |
|---|---|
| 覇権 | 軍事・経済力による支配 |
| ヘゲモニー | 合意・文化・価値観を含む支配 |
🔹 5. なぜ重要か?
ヘゲモニーが崩れると:
- 通貨体制が揺らぐ
- 同盟構造が再編される
- 価値観の衝突が起きる
歴史上、ヘゲモニーの交代期はしばしば大きな混乱を伴います。
もしよければ:
- 国際政治のヘゲモニー移行(米中関係)を深掘りしますか?
- 日本はヘゲモニーを持ったことがあるのか?
- 文化戦争とグラムシ理論の関係を掘りますか?
どの方向に広げましょうか。