Episode-001:なぜ英国はそこまで怒ったのか[日章丸事件とは]
🇬🇧 なぜ英国はそこまで怒ったのか?
結論から言うと――
**「お金」「帝国の威信」「国際秩序の崩壊」**の3つが直撃したからです。
① 巨額の権益を失った
イランの石油利権を握っていたのは
アングロ・イラニアン石油会社
(現在の BP)。
これは事実上“英国の国策企業”。
イラン油田は英国にとって
- 外貨獲得源
- 戦後復興資金
- 中東戦略の要
でした。
そこを首相
モハンマド・モサッデク
が国有化。
英国から見ると
**「国家的資産の強奪」**に等しかった。
② 帝国の威信が崩れる恐怖
当時の英国はまだ“帝国の名残”を持つ大国。
ここでイランを許せば――
- 他の植民地・産油国も国有化に走る
- 「英国は弱い」というシグナルになる
つまり
連鎖的な権益崩壊を恐れたわけです。
③ 制裁包囲網を破られた
英国はイラン原油を国際的にボイコットさせました。
そこに
出光興産 の
日章丸 が登場。
これは英国の視点では
「制裁を無視する裏切り者が出た」
という構図。
しかも相手は戦後間もない日本。
英米メジャーに依存しているはずの国が独自行動に出た。
これは単なる商取引ではなく、
秩序への挑戦に見えた。
④ 実は“見せしめ”にしたかった
もし日本を止められなければ、
- 他国もイラン原油を買い始める
- 制裁が形骸化する
だからこそ英国は
日本政府に外交圧力をかけ、
東京地裁に仮処分まで申し立てました。
本質は
**「他国へのメッセージ」**だったと言われます。
🔎 本質まとめ
英国が怒った理由は――
- 経済的損失
- 帝国の威信失墜
- 国際ボイコット破り
- 連鎖防止のための見せしめ
つまりこれは
「石油の話」以上に
覇権と秩序の戦いだったのです。
現代で言えば、
- 経済制裁を破る国が現れたらどうなるか
- エネルギー安全保障で独自行動を取る国が出たら?
今の国際情勢と重ねて解説しますか?
