Episode-008:2030年シナリオで「原油」「LNG」「原子力」「再エネ」別に分解[日章丸事件とは]


では、2030年想定で分解します。
前提:日本が“部分的に独自行動”を取り、同盟は維持しつつ調達・決済・電源構成で自律度を高めるケース。


🛢 原油(中東・ロシア・非ドル決済の活用)

▶ シナリオ

  • 中東との長期オフテイク契約拡大(価格式の多様化)
  • 一部で円建て・相手国通貨建て決済を試行
  • 制裁対象国からの直接調達は限定・慎重

▶ 2030年の姿

  • ガソリン価格は“国際市況±α”に抑制
  • 海上保険・船腹確保がボトルネック
  • 二次制裁は回避する設計(量・決済を限定)

▶ 成功条件

  • 調達先の多角化(中東複数国+豪州等)
  • 日本商社のリスクテイク拡大
  • 政府の与信・保険バックストップ

🔥 LNG(豪州・東南アジア・長期契約再設計)

▶ シナリオ

  • 豪州・東南アジアと20年級の長期契約更新
  • スポット依存を低下
  • 上流権益への出資を増やす

▶ 2030年の姿

  • 電力価格の振れ幅が縮小
  • 冬季ピークの供給安定
  • ただし契約固定化で“安値取り逃し”の年も出る

▶ リスク

  • 脱炭素圧力でLNG投資が細る
  • メタン規制強化によるコスト増

☢ 原子力(再稼働+次世代炉)

▶ シナリオ

  • 既設炉の再稼働を加速
  • 次世代炉(革新軽水炉・小型炉)を制度設計

▶ 2030年の姿

  • 発電比率15〜20%回復
  • ベースロード確保で電気代安定
  • 火力依存度低下 → LNG輸入減

▶ 最大の壁

  • 立地自治体の合意
  • 廃炉・最終処分の社会的合意

🌞 再エネ+蓄電(系統強化が鍵)

▶ シナリオ

  • 太陽光・洋上風力の増設
  • 系統増強+大規模蓄電導入

▶ 2030年の姿

  • 昼間は再エネ主力化
  • 価格は下がるが出力制御が増加
  • 系統投資コストが電気料金に転嫁

▶ 成否の分岐

  • 送電網増強のスピード
  • 蓄電池コスト低減

📊 総合シナリオ比較(2030)

分野独自行動の効果外圧リスク成功確率
原油
LNG低〜中
原子力
再エネ

🔎 結論

日本の最適解は

「LNG長期安定+原子力回復」を軸に、
原油は多角化でヘッジ、再エネは系統強化とセット

完全な“同盟外自立”はリスク大。
しかし同盟内での戦略的自律なら現実的。


次はどれを深掘りますか?

④ 2035年までの電源ミックス予測

① 電気料金は具体的にいくらになるか

② 二次制裁が本当に来た場合の衝撃

③ 円建て資源取引は可能か

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