Episode-002:禅と老い・死の問題[禅の概要と実践]
2026年2月25日
禅と老い・死 ― どう向き合うか
禅は「死をどう避けるか」ではなく、
死を前提に、どう今を生きるかを問います。
① 老いは衰えか、それとも脱皮か
禅では、老いは「失う過程」ではなく
余分なものが削ぎ落ちる過程と見ます。
- 体力は落ちる
- 社会的役割は減る
- 他者からの評価も薄れる
しかしそのぶん、
「演じる自分」も薄れていく。
禅的にはこれは衰退ではなく、
本来の自己に近づく機会でもあります。
② 死は終わりか?
禅は形而上学的説明をあまりしません。
天国・地獄の議論よりも、
今、この瞬間に生き切っているか?
を重視します。
有名な禅僧 道元 は、
生死(しょうじ)は仏のいのちなり
と言いました。
生と死を対立させず、
同じ流れの中の出来事として見る。
③ 「死ぬ前に死ぬ」
禅にはこういう感覚があります。
- 評価への執着を手放す
- 成功への恐れを手放す
- 若さへの固執を手放す
つまり、
執着が死ぬことが、本当の自由。
そうすれば肉体の死は
「最後の出来事」にすぎない。
④ 老いの強さ
若さは拡張のエネルギー。
老いは収束のエネルギー。
禅は後者を尊びます。
削ぎ落とされた静けさは、
若さにはない深みを持つ。
⑤ 禅的に死を迎えるとは
理想は、
- 過去を後悔せず
- 未来を恐れず
- 今にいる
という状態。
禅僧の多くは、死の直前まで
普段と変わらず座り、呼吸し、詩を書きました。
死を特別視しない。
それが禅の態度です。
少し率直にお聞きします。
あなたが気になっているのは、
- 老後の不安ですか?
- 死そのものへの恐れですか?
- それとも「人生は何のためか」という問いですか?
ここから先は、かなり深い領域にも入れます。
