Episode-007:日本の農地の潜在生産力はどれくらいか[見沼の里活動]
日本の農地の「潜在生産力」は、研究機関や試算方法によって多少違いますが、共通して言われるのは **“現在よりかなり高い生産能力がある”**という点です。
ここでは代表的な考え方を整理します。
日本の農地の基本データ
現在の農地面積
- 約 440万ha
このうち
- 水田:約240万ha
- 畑:約200万ha
管理や政策の影響で
実際の生産能力をフルに使っていない農地もあります。
日本の食料自給率
現在
日本の食料自給率
約 38%(カロリーベース)
これは先進国ではかなり低い部類です。
潜在生産力の試算
農業研究ではよく行われる試算があります。
ケース①
主食を米中心に戻す
米はカロリー効率が高い作物です。
日本の水田をフル活用すると
人口約7000万〜9000万人分のカロリー
を生産できる可能性があると言われます。
ケース②
畜産飼料を国内生産
日本は
- トウモロコシ
- 大豆
などの飼料を大量輸入しています。
もし一部を国内生産に切り替えると
自給率は
50〜60%程度
まで上がる可能性があります。
ケース③
農地フル利用
休耕地を再利用すると
さらに上がります。
休耕地は
約40万ha以上。
米の生産能力
例えば日本の代表品種
コシヒカリ
平均収量
約 6トン/ha
日本の水田がフル稼働すると
年間かなりのカロリーが生産可能です。
なぜ潜在能力を使っていないのか
主な理由は3つ。
① 減反政策
減反政策
長年
「米を作りすぎない」
政策が続きました。
② 食生活の変化
戦後
- パン
- 肉
- 乳製品
が増えました。
③ 農家高齢化
農家平均年齢
約68歳。
日本農業の本当の特徴
世界の農業は
- 米国 → 大規模農業
- 欧州 → 補助金農業
ですが
日本は
精密農業型
と言われます。
もし潜在力を引き出すと
政策転換と技術導入で
- 食料自給率
- 地方経済
- 食料安全保障
が改善する可能性があります。
💡 興味深い事実
農業研究ではよく言われるのですが、
日本の農業ポテンシャルを語る時に必ず出てくる場所があります。
それが
関東平野
です。
実はここは
**世界でもかなり珍しい“巨大農業ポテンシャル地域”**です。
なぜかというと
江戸時代の巨大農業インフラが今でも残っているからです。

