Episode-006:なぜ1970年代に突然“脂肪悪玉説”が世界を支配したのか[牛乳の消費量の変化]
1970年代に**「脂肪は悪い」という考えが世界的に広がった理由**は、
単一の原因ではなく 科学研究・政治判断・農業政策が重なったためです。📊
① 心臓病の急増(社会問題化)
1950〜70年代、特に
United States
では心臓病による死亡が急増しました。
当時の最大の疑問は
「なぜ急に心臓病が増えたのか?」
でした。
② 有名な研究が強い影響を与えた
この議論に大きく影響したのが
Ancel Keys
という栄養学者です。
彼は
Seven Countries Study
という研究を行いました。
結論は
動物性脂肪が多い国ほど心臓病が多い
というものでした。
これが
脂肪 → 心臓病
という考えの基礎になりました。
③ 政治が動いた
1977年に
George McGovern
の委員会が出した
Dietary Goals for the United States
この報告は
脂肪を減らし、炭水化物を増やす
という国家レベルの方針を示しました。
これが世界中の栄養政策のモデルになります。
④ 食品産業が一気に動いた
この政策の後、食品市場では
低脂肪ブームが起きました。
代表例
- 低脂肪ヨーグルト
- 低脂肪牛乳
- 低脂肪スナック
しかし問題がありました。
脂肪を減らすと
味がなくなる
そのため多くの食品で
砂糖や精製炭水化物が増えました。
⑤ 後に研究が再評価される
1990年代以降、研究が進むと
- 脂肪すべてが悪いわけではない
- 糖質過多が問題
という見方が強くなりました。
例えば
- オリーブ油
- ナッツ
- 魚油
などの脂肪はむしろ健康に良いとされています。
⑥ 現在の栄養学の考え方
現在は
「脂肪 vs 炭水化物」ではなく
食事の質が重要とされています。
良い例
- Mediterranean diet
特徴
- 魚
- オリーブオイル
- 野菜
- ナッツ
面白い歴史の皮肉
1970年代に
脂肪を減らす政策
が広がった後、
皮肉なことに
- 肥満
- 糖尿病
が急増しました。
特に
United States
で顕著でした。
もし興味があればですが、
この話にはさらに大きなテーマがあります。
「なぜアメリカは世界一の肥満国家になったのか」
これは
農業政策・食品産業・科学の誤解が重なった
かなり衝撃的な歴史です。
