Episode-000:コバルトリッチクラスト[コバルトリッチクラスト]
コバルトリッチクラスト(正式名:コバルトリッチクラスト)は、海底の岩の表面に長い年月をかけて形成される金属の層です。主に深海の海山(海底の山)の表面を覆うように存在します。
1. 何でできている資源か
コバルトリッチクラストは、金属元素が海水から少しずつ沈着してできた数cm〜十数cmの硬い層です。
主な金属
- コバルト(電池材料)
- ニッケル
- マンガン
- 銅
- レアアース(希土類)
- 白金族金属
つまり、EV・半導体・再エネなどに必要な金属の集合体です。
2. どこにあるのか
主に
- 水深 800〜2400m
- 海底の海山の斜面
に分布します。
日本周辺では特に
- 南鳥島周辺EEZ
- 小笠原諸島周辺海域
- 沖ノ鳥島周辺
に豊富とされています。
3. なぜ注目されているのか
最大の理由は コバルト不足の可能性です。
コバルトは
- EV電池
- スマホ電池
- 航空宇宙材料
などで需要が急増しています。
しかし現在の生産の約70%は
- コンゴ民主共和国
に集中しています。
つまり
供給リスクが非常に高い金属
なのです。
そのため
海底のコバルトリッチクラストが
「次世代の鉱山」
として注目されています。
4. 日本にとっての意味
日本は陸上資源が少ないですが、海では状況が変わります。
日本の排他的経済水域(EEZ)は
世界6位の広さ
で、その中に
- コバルトリッチクラスト
- メタンハイドレート
- 海底熱水鉱床
- レアアース泥
などが存在します。
つまり理論上は
「海底資源大国」になる潜在力
があります。
5. ただし課題も大きい
採掘には問題があります。
技術
海底の岩を削る必要があるため
採掘技術が難しい
コスト
陸上鉱山より
まだ高い
環境
深海生態系への影響が不明
6. 形成にかかる時間
コバルトリッチクラストは
100万年で数ミリ
という超低速で成長します。
つまり
人類の時間スケールでは再生しない資源
です。
もし興味があれば、次にこのテーマでよく話題になる
「南鳥島レアアースは本当に世界を変えるのか」
「日本のEEZが世界6位になった理由(実はかなりドラマがある)」
この2つも、かなり面白い話なので解説できます。

