Episode-000:日本の半導体技術[日本の半導体技術]
日本の半導体技術は、**「最先端ロジックでは後退したが、基盤・装置・材料では世界最強クラス」**というのが正確な全体像です。整理して解説します。
① 日本半導体の現在地(結論)
- ❌ CPU・最先端SoC(2nm・3nm):台湾・米国に遅れ
- ✅ 製造装置・材料・基礎技術:世界シェアトップ級
- 🔄 国家プロジェクトで復活を狙う段階(Rapidusなど)
② 世界で圧倒的に強い分野(日本の本丸)
🔧 半導体製造装置
日本は**「作れないが、作る装置は作れる」国**
- 東京エレクトロン(TEL):前工程装置で世界トップクラス
- ニコン:露光装置(ArF世代)
- SCREEN:洗浄装置で世界シェア約70%
👉 TSMC・Samsung・Intelは日本の装置なしでは製造不可
🧪 半導体材料(ここは世界最強)
- シリコンウエハ:信越化学・SUMCO(世界シェア50%以上)
- フォトレジスト:JSR・東京応化
- 高純度ガス・薬液:ほぼ日本企業独占
👉 材料が止まれば世界の半導体が止まる
⚙ パワー半導体・車載半導体
- SiC(炭化ケイ素)・GaN分野で存在感
- トヨタ・デンソー系+ローム・三菱電機
👉 EV・産業機器・防衛で今後さらに重要
③ なぜ日本は「最先端ロジック」で負けたのか
主な理由
- 1990年代の日米半導体協定
- 水平分業への対応遅れ
- 巨額投資(兆円単位)を嫌った経営判断
- ソフトウェア軽視
結果:
- 設計(米国)×製造(台湾)に置いていかれた
④ 日本の反撃:Rapidus(ラピダス)
🏭 Rapidusとは
- 日本政府主導の国策半導体企業
- 目標:2nmロジック半導体
- 技術協力:IBM(米)
- 製造拠点:北海道千歳
現実評価
- 技術的ハードル:非常に高い
- 成功条件:
- 継続的国家投資
- 防衛・AI・産業用に用途を絞る
- TSMCと「同じ土俵で戦わない」
👉 民生スマホ向けではなく国家用途が鍵
⑤ 日本が本当に取るべき戦略
勝ち筋はここ
- 最先端競争 ❌ → 不可
- 装置・材料強化 ✅ → 最重要
- 防衛・インフラ・車載特化 ✅
- レガシー×高信頼性半導体 ✅
現実的な立ち位置
「量産世界一」ではなく
「止まると世界が困る国」
⑥ もし半導体が止まったら?
- 電力・通信・医療・防衛すべて停止
- だから各国が国家安全保障として扱っている
👉 日本は「影の支配点」をまだ握っている
まとめ(核心)
- 日本の半導体は終わっていない
- むしろ 土台部分では世界最強
- 問題は「使い方」と「国家戦略」
もし次に、
- 「台湾有事と日本半導体」
- 「中国は日本材料を切れるのか?」
- 「個人レベルで半導体危機に備える方法」
などに進めたければ、そこからさらに深掘りできます。

