Episode-001:実は牛乳は人類の歴史でかなり特殊な食品[牛乳の消費量の変化]
はい。実は牛乳は人類史ではかなり特殊な食品です。
理由はとてもシンプルで、本来は「子どもだけが飲めるもの」だからです。🥛
牛乳が特殊と言われる理由
① 大人は本来牛乳を消化できない
牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解するには
ラクターゼという酵素が必要です。
この酵素は普通
- 赤ちゃん → ある
- 大人 → ほぼ消える
つまり本来、人間は
大人になると牛乳を飲めない生き物です。
この状態を
Lactose intolerance(乳糖不耐症)
と呼びます。
世界の人の大半は牛乳が苦手
世界人口の割合
| 地域 | 牛乳を消化できる人 |
|---|---|
| 北ヨーロッパ | 約80〜90% |
| アメリカ | 約60% |
| 日本 | 約30〜40% |
| 中国 | 約10% |
つまり
人類の多数派は牛乳を飲めないです。
② 牛乳を飲める民族は「突然変異」
約7000〜9000年前
牧畜が始まった頃
ヨーロッパの一部で
大人でもラクターゼが消えない遺伝子が生まれました。
これを
Lactase persistence
(ラクターゼ持続)といいます。
③ 牛乳を飲めると超有利だった
当時の牧畜社会では
牛 = 歩く食料庫
- 水分
- タンパク質
- 脂肪
- カルシウム
が一度に取れる。
しかも
家畜を殺さなくても食料が手に入る
その結果
牛乳を飲める人は
生存率が高くなり急速に増えたと言われています。
④ 北欧で牛乳文化が強い理由
牛乳耐性が強い地域
- Sweden
- Finland
- Denmark
ここでは
人口の90%近くが牛乳を消化できます。
逆に
- China
- Japan
- Korea
は牛乳文化が歴史的に弱いです。
⑤ 日本人は昔ほとんど飲んでいない
日本で牛乳が普及したのは
- 明治以降
- 戦後の学校給食
つまり
ここ70〜80年の文化です。
実は人類史でかなり珍しい
牛乳は
「他の動物の母乳を大人が飲む唯一の文化」
です。
動物界でも
ほぼ例がありません。
もし興味があればですが、
実はさらに面白い話があります。
「なぜモンゴル人は牛乳を飲めるのに日本人は苦手なのか」
(遊牧民族と遺伝子進化の関係)を説明すると、人類史がかなり見えてきます。🐄
