Episode-002:なぜ Googleは赤字のYouTubeを買ったのか[スティーブ・チェン紹介]
Google が YouTube を2006年に 16.5億ドルで買収したとき、YouTubeはほぼ確実に大赤字のスタートアップでした。
それでも買収した理由は、単なる動画サイトではなく **「未来のインターネットの中枢」**になると判断したためです。主な理由は次の5つです。
1. 動画が「次のインターネット」になると読んでいた
2005〜2006年当時、ネットはまだ
- テキスト(ブログ)
- 画像(Flickrなど)
が中心でした。
しかしGoogleは
「次は動画がインターネットの主役になる」
と予測していました。
つまり
- 検索 → Google
- 動画 → YouTube
という構造を作りたかったのです。
2. YouTubeがすでに“事実上の標準”になっていた
YouTubeは急激に拡大していました。
当時の状況
- 1日 1億再生以上
- 動画アップロード 6万本/日
しかも重要だったのが
ブログやサイトへの埋め込み
です。
YouTubeは
「動画プレイヤーの標準」
になり始めていました。
これは
OSに近いインフラになりうる兆候でした。
3. Googleが自社動画サービスで負けていた
実はGoogleも
Google Video
という動画サービスを作っていました。
しかし
- UIが悪い
- 投稿が面倒
- コミュニティが弱い
ため、完全にYouTubeに負けていました。
そこで
「作り直すより買う」
という判断をしました。
4. 将来の広告市場を独占するため
Googleのビジネスは
広告
です。
動画が主流になると
- 動画広告
- ブランド広告
- 大企業広告
が巨大市場になります。
YouTubeを押さえることで
テレビ広告市場をインターネットに移す
狙いがありました。
これは実際に起きました。
現在
YouTube広告は年間 数兆円規模です。
5. ライバル企業に取られるのを防ぐ
当時、YouTubeには
- Yahoo!
- Microsoft
- News Corporation
などが興味を示していました。
特に
ルパート・マードック
のメディア帝国が買う可能性がありました。
もしそうなれば
Googleの検索支配が揺らぐ
可能性がありました。
結果:史上最高の買収の一つになった
当時は多くの人が
「高すぎる」
と言いました。
しかし現在
YouTubeは
- 世界最大の動画メディア
- 世界2位の検索エンジン
- 年間広告売上 数兆円
になっています。
つまりGoogleは
未来のテレビ局を買った
ようなものだったのです。
もし興味があれば、実はさらに面白い話があります。
「GoogleがYouTubeを買った“本当の理由”」
それは
広告よりも重要な
AIとデータ
に関係しています。
これが今のAI競争につながっています。

