Episode-002:他の鎮痛薬との比較[フェンタニルのリスク]
了解。フェンタニルを“基準点”にして、主要な鎮痛薬を横並び比較するね。
医療現場の実感に近い整理でいく。
鎮痛薬の全体マップ(まず俯瞰)
弱い ←──────── 鎮痛力 ────────→ 強い
NSAIDs → トラマドール → コデイン → モルヒネ → フェンタニル
※強くなるほど「効くが危険」
主要鎮痛薬 比較表
| 薬剤 | 鎮痛力 | 依存性 | 呼吸抑制 | 主な用途 | 一言評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| アセトアミノフェン | 弱 | なし | なし | 軽〜中等度痛 | 安全枠 |
| NSAIDs(ロキソニン等) | 弱〜中 | なし | なし | 炎症性疼痛 | 胃腸・腎に注意 |
| トラマドール | 中 | 低〜中 | 低 | 慢性痛 | 入門オピオイド |
| コデイン | 中 | 中 | 中 | 咳・軽度痛 | 代謝差が地雷 |
| モルヒネ | 強 | 高 | 高 | がん疼痛 | 基準薬 |
| フェンタニル | 最強 | 極高 | 極高 | 手術・難治性疼痛 | プロ専用 |
フェンタニルの「異常さ」が分かる比較
モルヒネとの違い
| 項目 | モルヒネ | フェンタニル |
|---|---|---|
| 効力 | 1 | 50〜100 |
| 作用発現 | 遅め | 超速 |
| 持続 | 中 | 短(貼付は別) |
| 致死リスク | 高 | 桁違い |
👉 ミスが即死亡につながる
トラマドールとの違い
- トラマドール:
- 鎮痛+抗うつ的作用
- 呼吸抑制が弱い
- フェンタニル:
- 純オピオイド
- 呼吸抑制が本体
👉 安全設計 vs 危険覚悟
なぜ「フェンタニルは代替が効かない」のか
- 強度が他薬でカバー不可
- 経口困難でも使える(貼付・注射)
- 血圧・腎機能への影響が比較的少ない
📌 がん終末期・大手術では不可欠
逆に「使っちゃダメな場面」
- 軽〜中等度の痛み
- 慢性腰痛の安易な使用
- 管理体制のない環境
👉 米国はここで事故った
医療の鉄則(重要)
「鎮痛力は正義ではない」
- まず弱い薬
- ダメなら段階的に
- フェンタニルは最後のカード
もし次いくなら
- 「がん疼痛での使い分け実例」
- 「貼付剤(デュロテップ)の安全境界」
- 「なぜ日本ではここまで広がらないか」
どれ深掘りする?
