Episode-002:海外では[惣無事令の解説]
いい質問。
惣無事令を“徳川的にアップデートした国”は海外にもちゃんとあります。
しかも、日本より先にやってるケースも多い。
結論から
海外版・惣無事令の本質はこれ👇
「暴力の正当使用を国家が独占する」
これは社会科学では
国家成立の条件(マックス・ウェーバー)
として定義されてるやつ。
① フランス:王権による私戦禁止
中世フランス=戦国日本みたいな世界
- 貴族同士の私戦(フェーデ)が日常
- 城だらけ・傭兵だらけ
王権のアップデート
- 王令で私戦禁止
- 城の破壊・武装制限
- 裁判権を王が独占
👉 ルイ13世〜ルイ14世で完成
👉 「朕は国家なり」=惣無事令の完成形
② 神聖ローマ帝国:永久ラント平和令
これ、名前からしてド直球。
- 1495年「永久ラント平和令」
- 貴族間の私闘を永久禁止
- 紛争は帝国裁判所へ
でも問題が👇
- 中央が弱い
- 強制力が足りない
👉 制度はあるが効かない
→ ドイツ分裂の遠因。
※秀吉と徳川の差に似てる。
③ イングランド:城より法
イギリスはちょっと別ルート。
- 早くから私戦=反逆
- 城の建築に王の許可制
- 国王裁判所が強い
決定打
- チューダー朝
- 貴族の私兵(リヴァリー)禁止
👉 城を壊すより
👉 法で武装を殺す
④ 中国:超・中央集権型惣無事令
中国はスケールが違う。
- 皇帝以外の武装=基本アウト
- 城も兵も官僚制で管理
- 地方軍閥は常に「反乱予備軍」
👉 惣無事令が思想レベルで固定
👉 代わりに王朝交代は超流血。
⑤ 失敗例:ポーランド
- 貴族(シュラフタ)が武装権保持
- 国王が弱い
- 私戦文化が残存
👉 国家としてまとまらず
👉 18世紀に国家消滅(分割)
比較表(超要点)
| 地域 | 中央権力 | 私戦禁止の完成度 |
|---|---|---|
| 徳川日本 | 強 | ◎ |
| フランス | 強 | ◎ |
| イングランド | 法が強い | ◎ |
| 神聖ローマ帝国 | 弱 | △ |
| 中国 | 超強 | ◎ |
| ポーランド | 弱 | ✕ |
面白い共通点
成功した国は全部👇
- 武装権を制限
- 裁定権を中央独占
- 金と名誉で縛る
失敗国は👇
- 「伝統だから」
- 「貴族の権利だから」
って言って私戦を残した。
一言でまとめると
徳川幕府は特殊じゃない。
世界標準の“国家化ルート”を
かなり完成度高くやった。
次に繋げるなら
- なぜ日本は「革命」じゃなく「復古」になったか
- ヨーロッパでこの流れが民主主義にどう変形したか
- 現代の「国家による暴力独占」が揺らいでる理由
この辺、かなり今と直結するけど行く?
