Episode-003:なぜ日本ではここまで広がらないか[フェンタニルのリスク]
いい視点。結論から言うと、日本は“偶然”じゃなく構造的にブレーキがかかる国。
米国と真逆の設計がいくつも重なってる。
① 処方文化が真逆
米国
- 「痛み=即オピオイド」
- 患者満足度が評価指標
- 訴訟回避で強めに出す
日本
- 我慢を前提に段階治療
- NSAIDs・アセトアミノフェン優先
- オピオイドは最後の手段
📌 医師の“最初の一手”が違う
② 規制が“過剰なくらい”厳しい
- フェンタニル=麻薬
- 処方・保管・廃棄まで記録必須
- 紛失=即行政案件
👉 「便利だから出す」が成立しない
③ 貼付剤中心という設計
日本で多いのはフェンタニル貼付剤(がん疼痛)
| 点 | 注射・経口 | 貼付 |
|---|---|---|
| 即効性 | 高 | 低 |
| 乱用 | しやすい | しにくい |
| 調整 | 即 | 時間差あり |
📌 「気持ちよくならない」設計
④ 闇市場に流れにくい社会条件
- 国民皆保険
- 医療アクセスが良い
- 野放しの処方停止が少ない
👉 「切られて路上へ」になりにくい
⑤ そもそも「売る側が儲からない」
- 島国+水際管理
- 銃社会なし
- 合成麻薬への需要が小さい
📌 密売組織から見て
「リスク高・回収低」
⑥ 医師がフェンタニルを怖がっている
これは大きい。
- 呼吸抑制への恐怖
- マスコミ・行政リスク
- 経験症例が少ない
👉 必要でも慎重すぎるほど慎重
⑦ 米国と決定的に違う一点
「慢性痛」の扱い
- 米国:病気として積極治療
- 日本:生活指導・我慢・保存療法
📌 これ、功罪あるけど
フェンタニル拡大を止めたのは事実
まとめ(核心)
日本は「効かせすぎない」「出しすぎない」「広げない」方向に、制度・文化・医療が全部傾いている
ただし油断は禁物
- 闇通販・SNS
- 他薬物への混入型
- 若年層・夜職ルート
👉 米国型ではなく「静かに侵入」する
次に行くなら
- 「日本で起きるとしたら“どの形”か」
- 「貼付剤の安全境界(剥がし事故・熱)」
- 「水際で何が一番怖いか」
どれ行く?
