Episode-003:解散は誰が決めているのか?[衆議院の役割]
結論から言うと、
**衆議院の解散を“決めているのは内閣(実質は首相)”**です。
ただし、建前・実務・実態は分けて理解する必要があります。
① 建前(憲法上)
日本国憲法 第7条
天皇は、内閣の助言と承認により、衆議院を解散する
- 形式上:天皇
- 実質上:内閣
👉 天皇は自ら判断しません。必ず内閣の助言が前提です。
② 実務(現実の手順)
実際はこう進みます。
- 首相が解散を決断
- 内閣で「衆議院解散」を決定
- 天皇が国事行為として解散を公布
- 選挙へ
👉 つまり
首相 → 内閣 → 天皇(形式)
という流れ。
③ 実態(政治の本音)
日本ではほぼ例外なく、
「首相の政治判断=解散」
です。
- 支持率が高い
- 野党が弱い
- 政策を通したい
- 不祥事から流れを変えたい
こうした戦略的理由で行われます。
④ 例外:解散が“義務”になるケース
唯一、首相が逃げられない場面があります。
内閣不信任決議が可決された場合
- 内閣は
- 総辞職
- 10日以内に衆議院解散
のどちらかを選ぶ必要あり
👉 ここだけは衆議院が主導。
⑤ 「いつでも解散できる」のは日本の特殊性
多くの国では、
- 解散理由が限定
- 任期満了が原則
- 議会の同意が必要
日本は
首相の裁量が極めて広い。
そのため、
- 「大義なき解散」
- 「党利党略解散」
が繰り返されてきました。
⑥ 問題点(ここが本質)
この仕組みの結果👇
- 国会論戦が途中で打ち切られる
- 野党は常に選挙モード
- 国民は争点不明のまま投票
👉 **解散が“国民に問う”手段ではなく
“首相が有利なタイミングで仕切り直すカード”**になりがち。
まとめ(超重要)
衆議院解散を決めているのは「首相」
天皇は形式、内閣は制度、首相は実権。
この理解がないと、
「なぜ今、解散?」
が永遠に分かりません。
次は
- 「解散権を制限する方法はあるのか」
- 「解散が違憲と争われた理由」
- 「解散が多い国・少ない国の比較」
どこを深掘りしますか。
