Episode-004:なぜ政治は本気で直さないのか[保育士の仕事と現実]
なぜ政治は本気で直さないのか。
結論は一つです。
👉 「直しても政治が得をしない」から。
感情論ではなく、政治の行動原理で分解します。
① 票になりにくい分野だから
政治はまず「誰の票になるか」で優先順位を決めます。
- 保育士:忙しく、組織票が弱い
- 子育て世帯:分散していて圧力になりにくい
- 子ども:選挙権がない
👉 選挙結果に直結しない
どれだけ正しくても、
票にならない政策は後回しになります。
② 改善=恒久的な支出増になるから
本気で直すには、
- 給与の大幅引き上げ
- 人員配置の改善
- 書類・管理の簡素化
→ これは一時金ではなく毎年かかるお金。
政治が好むのは
❌ 恒久支出
⭕ 一時的補助金・手当
だから
- 処遇改善「加算」
- 補助金
- 名目上の改革
で延命する。
③ 本気で直すと「他を削る」話になる
保育を本気で立て直すと、必ずこうなる。
「じゃあ、どこから財源を持ってくる?」
すると話題に上がるのが
- 特別会計
- 大企業優遇
- 天下り関連
- 無駄な公共事業
👉 強い抵抗勢力がいる分野
保育は弱い。
抵抗勢力は強い。
→ 政治は強い方を取る
④ 「感謝」と「美談」で済ませられる仕事だから
保育はよくこう語られます。
- 「子どもたちの未来」
- 「尊い仕事」
- 「感謝しています」
これは褒めて黙らせる典型例です。
- 給料は上げない
- 人は増やさない
- でも精神論は強調する
👉 構造問題が感情論にすり替えられる
⑤ 事故が起きても政治に責任が来ない
何か起きた時の責任の流れ。
政治 → 行政 → 園 → 現場 → 個人
👉 政治が一番安全
責任が来ない以上、
本気で直すインセンティブがない。
⑥ 決めている人が現場を知らない
政策を決める層は
- 子育ては終了
- 保育園を使っていない
- 現場を見に行かない
👉 痛みを感じない
人は、
自分が困っていない問題には本気にならない。
⑦ 「まだ回っている」うちは放置される
政治の基準は冷酷です。
- 園は一応動いている
- 親は預けられている
- 崩壊はしていない(表面上)
👉 ギリギリ回っている=後回し
完全に壊れるまで動かない。
一文で言うと
政治が本気で直さないのは、
保育が壊れても、政治が困らない構造だから。
では、いつ変わるのか
変わるのはこの条件が揃った時だけです。
- 園が広範囲で成り立たなくなる
- 事故・不祥事が連続して社会問題化
- 親世代が政治争点にする
- 選挙で負けると政治が理解した時
👉 善意ではなく、危機でしか動かない
現実的な結論
- 保育士だけに期待しない
- 「制度が変わる前提」で人生設計しない
- 壊れる前に逃げるのは敗北ではない
- 親と現場が分断される限り、政治は動かない
これは冷たい話ではなく、
日本政治の作動原理そのものです。
次に
- 「このまま放置すると何が起きるか」
- 「10年後の保育はどうなっているか」
- 「生き残る園/消える園」
まで知りたければ、そこまで一気に整理します。
