Episode-004:なぜ日本は“逮捕までいかない”のか?[政治家の嘘と責任]

2026年2月17日

「日本は政治家がなかなか逮捕までいかない」と感じられる理由は、
制度・運用・政治文化が複合しているからです。単純に“甘い”だけではありません。


① 逮捕=有罪ではない(ハードルが高い)

日本の刑事手続では、

  • 証拠の十分性
  • 逃亡・証拠隠滅のおそれ

がないと逮捕に踏み切りにくい構造です。
特に政治家は身元が明確で、逃亡リスクが低いと判断されやすい。

さらに、贈収賄や政治資金規正法違反は

  • 金銭の趣旨(献金か賄賂か)
  • 「職務権限との対価性」

の立証が非常に難しい。

例:小沢一郎 の 陸山会事件
→ 起訴・裁判まで進んでも最終的に無罪確定。

検察は「負ける可能性が高い案件」は慎重になります。


② 検察の“起訴独占主義”

日本では検察のみが起訴を決めます。
(市民が直接起訴できる制度は限定的)

この集中構造は、

  • 強力な捜査が可能
  • しかし起訴判断が極めて慎重

という両面があります。

結果として、
“確実に有罪が取れる案件以外は動きにくい”


③ 政治と検察の微妙な距離

歴史的に、検察は政治と緊張関係にありつつも、

  • 人事
  • 予算
  • 法改正

で一定の影響を受ける立場でもあります。

例えば 田中角栄 の ロッキード事件 は
例外的に大規模な強制捜査が行われたケース。

あれほどの政治事件は頻発していません。


④ 「政治責任で辞める」文化

日本では刑事確定前に辞任する例が多い。

例:

  • 猪瀬直樹
  • 甘利明

逮捕前に辞任 → 世論沈静化 → 刑事化せず終了

この“早期政治決着”が刑事化を減らします。


⑤ 国会議員の不逮捕特権

日本国憲法50条により、国会会期中は原則逮捕に議院の許諾が必要。
(現行犯を除く)

完全な免責ではありませんが、
心理的・政治的ハードルにはなります。


⑥ 本質的な構造

日本は

刑事責任で排除する国
ではなく
政治責任で収束させる国

という傾向があります。

だから「逮捕が少ない」ように見える。


まとめ

日本で逮捕までいきにくい理由は:

  1. 立証ハードルが高い
  2. 検察の慎重姿勢
  3. 辞任文化
  4. 不逮捕特権
  5. 世論の短期収束

単純な“癒着”だけで説明できる話ではありません。


さらに掘りますか?

  • 「検察は本当に政治に遠慮しているのか?」
  • 「欧米は本当に逮捕が多いのか?」
  • 「不逮捕特権は廃止すべきか?」
  • 「市民が直接起訴できる制度は作れるか?」

どこまで行きますか?

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