Episode-004:エネルギー安全保障で独自行動を取る国が出たら?[日章丸事件とは]
エネルギー安全保障で独自行動を取る国が出たら?
結論から言うと――
短期は摩擦、長期は秩序再編になりやすいです。
① まず起きること:外交的圧力
制裁や共同歩調を崩して資源を確保すると、
- 同盟国からの不信
- 通商・金融での圧力
- 二次制裁の示唆
が発生します。
近年では、
インド が
ロシア 産原油の購入を拡大し、
西側から批判を受けつつも割安調達で国内価格を抑えました。
② 国内では“成果”が出やすい
独自行動は、
- 電力・燃料価格の安定
- 供給確保
- 交渉力の向上
という即効性の利益を生みやすい。
過去には、
出光興産 が
日章丸 でイラン原油を運び、
戦後日本の供給不安を和らげました。
③ 金融・技術での“見えないコスト”
ただし代償もあります。
- ドル決済制限
- 技術移転停止
- 投資引き上げ
- 保険・海運の制約
特にエネルギーは
金融・保険・海運が絡むため、
表に出ないボトルネックが生じやすい。
④ 経済圏の分断が進む
独自行動が増えると、
- ドル圏
- 非ドル圏
- 地域ブロック
への分化が進みます。
例えば
中国 は
人民元決済や長期資源契約を拡大し、
自前のエネルギー網を構築中です。
⑤ 成功する国の条件
独自行動が成功するのは、概ね次の条件を満たす国です。
- 大きな内需市場
- 外貨準備・金融耐性
- 資源供給先の多角化
- 同盟依存度が低い
逆に、
同盟依存が高く、エネルギー自給率が低い国は
単独行動のコストが跳ね上がる。
🔎 本質
エネルギーは「経済の血液」。
独自行動とは、
どの経済圏のルールに従うかを再定義する行為
です。
短期的な価格安定と引き換えに、
長期的な外交ポジションを動かすことになります。
もし
「日本が独自行動を取った場合どうなるか」
を具体的に2030年想定でシミュレーションしますか?
