Episode-008:終末期医療を含めた半減シミュレーション[医療費の現状と未来]
2026年3月4日
終末期医療を含めた「医療費半減」シミュレーション(現実検証)
対象:日本
前提:総医療費 約45〜50兆円/年
① 終末期医療はどれくらいを占めるか?
一般に、
- 死亡前1年間の医療費が最も高額
- 全医療費の 約8〜12%前後 が終末期関連と推定される
仮に10%とすると:
→ 約5兆円規模
② ここを大胆に見直した場合
仮定A:
延命中心医療を抑制し、
在宅緩和ケア中心へ移行
仮定B:
集中治療・高額薬剤使用を一定条件で制限
最大削減可能性
終末期医療費の30〜40%削減
→ 約1.5〜2兆円
※100%削減は不可能(痛み緩和・ケアは必要)
③ 生活習慣病削減と合算すると?
前提(前回の試算):
- 慢性疾患削減:約3〜4兆円
- フレイル予防:約1兆円
- 終末期合理化:約2兆円
▶ 合計最大:約6〜7兆円
④ それでも半減に届かない理由
医療費の構造は:
| 項目 | 削減余地 |
|---|---|
| 急性期治療 | 小 |
| 高齢者慢性疾患 | 中 |
| 終末期 | 中 |
| 医療技術進歩 | 増加要因 |
つまり「削れる部分」は限定的。
半減(約25兆円削減)には:
- 高齢者医療の大幅自己負担化
- 保険適用範囲縮小
- 医療単価引き下げ
といった制度転換レベルが必要。
⑤ 倫理的ハードル
終末期医療見直しには:
- 延命の価値観
- 家族の心理
- 医療訴訟リスク
- 医療側の倫理観
が絡む。
経済合理性だけで決められない領域。
⑥ 現実的な上限値
かなり踏み込んだ改革でも:
総医療費の15%削減(約7兆円)
これが上限に近い。
⑦ 半減が起きる唯一のケース
理論上半減に近づくのは:
- 人口急減
- 医療技術停滞
- 医療アクセス制限
つまり「制度改革」ではなく
社会縮小シナリオ。
これは望ましい形ではない。
⑧ 本質的結論
医療費は
「病気コスト」+「老化コスト」+「延命コスト」
予防で下げられるのは主に前半部分。
老化と一定の終末医療は不可避。
もしさらに踏み込むなら:
- 終末期医療の国際比較
- 50代から見た“生涯医療費回避モデル”
- 延命医療とQOLの経済分析
- 医療費とGDP比の持続可能性
どの方向を深掘りますか?

