Episode-012:完全民営化(政府10%未満)ならどうなるか[ドコモ株外資状況]
※本日:2026-02-18
対象:日本電信電話株式会社
想定:政府保有が10%未満(実質的な完全民営化)
まず結論
これは単なる株式売却ではなく、
「制度的保護企業」から
「純粋な資本市場企業」への構造転換
を意味します。
株価・経営・政策の三方向で大きな変化が起こります。
① 制度面:NTT法の扱いが焦点
現在はNTT法に基づき:
- 政府保有義務
- 重要事項への関与
- 外国人規制
が存在。
政府保有10%未満になるには:
✔ NTT法改正
✔ 完全民営化方針明確化
がほぼ不可欠。
つまりこれは
国家戦略の転換レベルの話になります。
② 経営の自由度は飛躍的に上昇
可能になること
- 大規模M&Aの柔軟化
- 事業ポートフォリオ再編
- 不採算公共部門の整理
- 完全な資本効率重視経営
現在は「公共性」とのバランスが必要ですが、
完全民営化後は:
ROE・株主価値最大化が明確な最優先軸
になります。
③ 海外資本の影響力が実質的に拡大
仮に海外比率が20~30%なら、
政府の抑止力が弱まり:
✔ 議決権影響力上昇
✔ アクティビスト参入余地拡大
✔ 経営陣への圧力強化
ただし時価総額が巨大なため、
敵対的買収の現実性は依然低い。
④ 株価へのインパクト
短期
政府売却による需給悪化
→ 一時的下落圧力
中期
- 浮動株増加
- MSCI比率上昇
- 海外資金流入余地拡大
→ バリュエーション再評価
長期
もし:
- ROE改善
- 資本効率向上
- 成長投資成功
なら、
PERレンジ上方シフトの可能性
⑤ 逆に生じるリスク
1️⃣ 安全保障論争
通信インフラは国家基盤。
- 外資比率上昇懸念
- 外為法による監視強化
- 政治的議論活発化
2️⃣ 公共性との摩擦
- 地方通信網維持
- 災害対応投資
- ユニバーサルサービス
これらは収益性と必ずしも一致しない。
完全民営化は
「効率」と「公共責任」の再設計
を迫られる。
⑥ 企業価値モデルの変化
| 状態 | 評価軸 |
|---|---|
| 政府33% | 安定・配当 |
| 政府20% | 市場寄り |
| 政府10%未満 | 成長・効率重視 |
現在は“ディフェンシブ高配当銘柄”。
完全民営化後は:
通信インフラ×テクノロジー企業
としての再定義が起こり得る。
⑦ 経営行動の変化予想
✔ 自社株買い増加
✔ 事業再編加速
✔ グローバル戦略拡大
✔ IR活動の国際化
⑧ 最も大きな本質的変化
政府が10%未満になると、
市場はこう認識します:
「最後の暗黙のセーフティネットが消えた」
これにより:
- 市場規律は強化
- 株価変動幅はやや拡大
- 経営の説明責任は重くなる
まとめ
完全民営化は:
✔ 経営自由度上昇
✔ 市場評価基準の変化
✔ 海外資本の存在感拡大
✔ 株価の再評価余地
しかし同時に:
✔ 政策リスク
✔ 公共性との緊張
も伴う。
さらに踏み込みますか?
- 海外比率30%超+完全民営化の複合シナリオ
- アクティビストが実際に参入した場合の具体展開
- 株価レンジの定量的試算モデル
どこまで分析しますか?

