認知症若い人は減っている?

はい。「若い人」を65歳未満とするなら、人数としては減っています。ただし、発症率(人口あたり)は少し増えています。
2026年9月22日時点で、厚労省の最新公表資料を確認しました。
若年性認知症はどう変化した?
| 指標 | 2009年調査 | 2020年調査 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 18~64歳の有病者数 | 約3.78万人 | 約3.57万人 | 減少 |
| 人口10万人あたり | 47.6人 | 50.9人 | 増加 |
つまり、
若い世代の人口そのものが減っているため、認知症の「人数」は減った
一方で、
人口あたりで見ると、若年性認知症はむしろ少し増えています。 (厚生労働省)
ただし「若者全体が増えている」という話ではありません
2020年調査では年齢が上がるほど有病率が急激に高くなっています。
- 18~29歳:3.4人/10万人
- 40~44歳:8.3人/10万人
- 50~54歳:43.2人/10万人
- 55~59歳:110.3人/10万人
- 60~64歳:274.9人/10万人
したがって、40代以下の若い人の認知症は依然として非常に少なく、特に60歳前後から大きく増えることが分かります。 (厚生労働省)
ここはかなり重要です
「日本では認知症が増えている」
↓
高齢者の認知症が増えている
という話と、
「若い人の認知症が増えている」
↓
これは別問題
です。
現在確認できる日本の全国調査では、18~64歳の若年性認知症について、2009→2020年で「人数」は減少、「人口あたりの有病率」は47.6→50.9人と微増しています。
ただし、2020年以降について全国規模で同じ方法で比較できる最新の若年性認知症調査結果は、現時点では確認できません。したがって「2026年現在、若者の認知症が増え続けている」と断定することはできません。厚労省も現在、若年性認知症の2020年調査結果を基礎資料として掲載しています。 (厚生労働省)
信頼度:96%
もし質問の意図が、**「認知症ではなく、20~50代の若い人の物忘れ・脳機能低下そのものが増えているのか?」**ということなら、これは認知症とは別に調べた方が重要です。
認知症ではなく、20~50代の若い人の物忘れ・脳機能低下そのものが増えているのか?
はい。ここは**「認知症」と「若い人の物忘れ・脳機能低下」を分けて考える必要があります。**
2026年9月22日時点で確認できる研究からは、20~50代の日本人で「脳機能そのものが昔より一律に低下している」と断定できる証拠はありません。
一方で、睡眠不足、ストレス、長時間のデジタル利用、運動不足、生活習慣病などによって、若い世代でも一時的に記憶力・集中力・注意力が落ちることは十分あり得ます。
特に重要なのは「物忘れ=脳の老化」ではないこと
20~50代で、
- 人の名前が出てこない
- 何をしようとしたか忘れる
- 集中できない
- 本を読んでも頭に入らない
- 仕事のミスが増えた
- 「頭にモヤがかかった」感じがする
といった症状があっても、必ずしも認知症や神経細胞の不可逆的な低下ではありません。
特に睡眠はかなり重要です。
2025年の若年成人研究では、睡眠の質が悪いほど認知機能上のエラーやストレスが増えることが報告されています。(PubMed)
また、神戸大学などの研究でも、健康な若年成人において睡眠時間・睡眠の質・睡眠タイミングと海馬(記憶に重要な脳領域)や認知機能との関連が調べられています。(PubMed)
日本で「若者の物忘れが増えた」と言える?
ここはまだ分かっていません。
厚労省の国民生活基礎調査には「もの忘れする」という自覚症状のデータがありますが、これはかなり古い年代の調査で、例えば男性20~29歳では人口千人あたり7.9人、30~39歳では10.4人、40~49歳では13.6人、50~59歳では22.9人でした。(厚生労働省)
しかし、この数字だけから、
「現在の20~50代は昔より物忘れが増えた」
とは判断できません。
同じ方法で現在まで継続的に比較できる全国データが不足しているからです。
むしろ注目すべきなのは「脳を疲れさせる環境」
現在の20~50代では、
睡眠不足
↓
集中力・注意力低下
慢性的ストレス
↓
注意・記憶への悪影響
運動不足
↓
脳血流・代謝などへの悪影響
スマホ・SNS・大量の情報
↓
注意を頻繁に切り替える
↓
「覚えていない」と感じやすくなる
という要因が考えられます。
ただし、最後の「スマホが直接脳を劣化させている」というところまで、現在の研究から断定することはできません。
そして、かなり重要なこと
20~50代の「物忘れ」と「若年性認知症」は全く同じではありません。
若年性認知症は65歳未満で発症する認知症ですが、日本の2020年調査では18~64歳の有病率は人口10万人あたり50.9人でした。(厚生労働省)
つまり、20~50代で「最近忘れっぽい」という人の大多数を、若年性認知症と考えるのは適切ではありません。
では「本当に脳機能が落ちている」のか?
ここは3段階に分けると分かりやすいです。
① 一時的な脳疲労
→ 睡眠不足・疲労・ストレスなど
→ 回復する可能性が高い
② 慢性的な認知機能低下
→ 睡眠、運動、血圧、糖代謝、飲酒、喫煙など複数要因
→ 生活改善でリスクを下げられる可能性がある
③ 神経疾患・若年性認知症
→ 頻度はかなり低い
→ 専門医による評価が必要
したがって、「若い人の物忘れが増えている=若い人の脳が老化している」ではありません。
むしろ2026年時点では、睡眠・ストレス・生活習慣などによる「認知パフォーマンスの低下」と、神経変性による「認知症」を分けて考えることが重要です。
信頼度:94%
なお、今回の検索では「日本の20~50代の認知機能を過去数十年にわたって同一条件で測定し、低下傾向を証明した全国データ」は確認できませんでした。そのため、「若者の脳機能が世代として低下している」とは現時点では言えません。
このまま高年齢の方が亡くなっていけば認知症の方が増え続けるのはストップ出来ると言う事ですか?
はい、長期的には「認知症の人の総数が増え続ける状態」は止まる可能性があります。ただし、「高齢者が亡くなるから」というだけではありません。
ポイントは、日本の人口構造がこれから大きく変わることです。
日本では今後どうなるか
厚労省の最新の推計では、認知症高齢者は
- 2022年:約443万人
- 2040年:約584万人
と、2040年までは増えると推計されています。(厚生労働省)
一方、日本全体では人口減少が続き、65歳以上の人口比率は2040年に約35%になるとされています。(厚生労働省)
つまり、
現在
高齢者が増える
↓
認知症になりやすい年齢層が増える
↓
認知症の人数も増える
という段階です。
しかし将来的には、
高齢者人口そのものが頭打ち・減少
↓
認知症になる母数も減少
↓
認知症患者数もピークアウトする可能性
があります。
ただし「いつ止まるか」は別問題
ここが重要です。
高齢者が亡くなる=すぐ認知症患者が減る、ではありません。
日本では今後、団塊ジュニア世代などが高齢者になっていくため、高齢者人口の構造変化が続きます。厚労省も2040年に向けて高齢者人口の伸びが落ち着く一方、現役世代が急減するとしています。(厚生労働省)
さらに、認知症になる割合が上昇すれば、高齢者人口が減っても認知症患者数がすぐには減らない可能性があります。
実は「人数」と「割合」を分ける必要があります
例えば極端な例ですが、
高齢者1,000万人 × 認知症率15%=150万人
だったものが、
高齢者800万人 × 認知症率20%=160万人
なら、
高齢者は減っているのに認知症患者は増えます。
逆に、
高齢者800万人 × 認知症率12%=96万人
なら、認知症患者も大きく減ります。
したがって、将来の認知症問題を考えるには、
①高齢者人口
②認知症になる割合(有病率)
③平均寿命
④生活習慣・血管疾患などのリスク
を全部見る必要があります。
結論
ですから、ご質問の考え方は方向としては正しいです。
「高齢者人口が永遠に増え続けるわけではない → いずれ認知症患者数にもピークが来る可能性がある」
ということです。
ただし、2026年9月22日時点では「もうすぐ減少に転じる」とは言えません。 厚労省の現在の推計では少なくとも2040年までは増加が見込まれています。(厚生労働省)
もしよければ次に、**「日本の認知症患者数は何年頃にピークになり、その後何万人まで減る可能性があるのか」を、人口推計と認知症有病率を組み合わせて2050~2070年まで数字で推計**してみます。
信頼度:95%
推計で日本の認知症患者数が何年頃にピークになり、その後何万人まで減る可能性があるのか教えて
2026年9月22日時点で、厚生労働省・国立社会保障・人口問題研究所の最新資料を突き合わせると、かなり興味深い結果になります。
結論
日本の認知症高齢者数は、少なくとも2060年までは増える推計です。
ただし、2060年以降の認知症患者数について、厚労省が公式に何年をピークとするか、何万人まで減るかはまだ公表していません。
現在公表されている数字は、
| 年 | 認知症高齢者 |
|---|---|
| 2022年 | 443.2万人 |
| 2025年 | 471.6万人 |
| 2030年 | 523.1万人 |
| 2040年 | 584.2万人 |
| 2050年 | 586.6万人 |
| 2060年 | 645.1万人 |
です。(厚生労働省)
つまり、「2040年がピーク」という以前のイメージは現在の推計では正しくありません。
では、いつピークになるのか?
ここが面白いところです。
日本の65歳以上人口は、
- 2040年:3,928万人
- 2045年:3,945万人
- 2043年:3,953万人でピーク
- 2050年:3,888万人
- 2060年:3,644万人
- 2070年:3,367万人
と、2043年をピークに減少します。(厚生労働省)
ところが認知症高齢者は、
2040年 584.2万人
↓
2050年 586.6万人
↓
2060年 645.1万人
と増えています。
これは、単純に高齢者の人数だけで決まらないからです。
なぜ高齢者が減っても認知症が増える?
最大の理由の一つは、高齢者の中でも、より高齢の人の割合が増えることです。
認知症は年齢が上がるほど有病率が急激に高くなります。
2022年調査では、例えば認知症有病率は、
- 65~69歳:約1.1%
- 75~79歳:約7.1%
- 90歳以上:約50.3%
と、年齢によって大きく違います。(日本医事新報)
したがって、
65歳以上人口が減り始める
≠
認知症人口がすぐ減る
ということです。
では2070年にはどうなる?
ここから先は公式推計ではなく、シミュレーションになります。
国立社会保障・人口問題研究所によると、65歳以上人口は2070年に3,367万人まで減少します。2020年の3,603万人から約7%減です。(厚生労働省)
仮に非常に単純化して、
2060年の認知症有病率17.7%がそのまま続く
とすると、
3,367万人 × 17.7% ≒ 596万人
となります。
つまり単純計算では、
2060年:約645万人
2070年:約596万人
となり、2060年代にピークを迎えて、その後減少する可能性が考えられます。
ただし、これはあくまで私による簡易試算です。
私が考える現時点のシナリオ
現在の公表データだけから無理なく推測すると、
2022
443万人
↓
2040
584万人
↓
2050
587万人
↓
2060
645万人
↓
2060年代
ピークの可能性
↓
2070
おおむね600万人前後?
↓
その後
徐々に減少する可能性
という形です。
ただし、これは確定予測ではありません。
さらに重要なポイント
実は、今後の認知症人口がどうなるかは、現在50~60代の人たちが高齢になったときの認知症有病率によって大きく変わります。
例えば、
ケースA:現在と同じ割合
認知症率があまり変わらない
→ 2060年代にピーク
→ 2070年代以降減少
ケースB:生活習慣改善などで認知症率が低下
→ ピークが早くなる
→ ピーク人数も小さくなる
→ 2070年にはさらに少なくなる
ケースC:長寿化+認知症率上昇
→ ピークが2070年以降にずれる可能性
があります。
実際、厚労省の2022年調査では、2012年調査と比較して認知症の有病率は低下した一方、MCIは増加していました。厚労省は、喫煙率低下、血圧管理、生活習慣病管理などが認知症への進展抑制に関係した可能性を専門家の指摘として紹介しています。(厚生労働省)
これは将来を考える上で非常に重要です。
「何万人まで減るのか?」
これは現時点では分かりません。
2070年までの人口推計はありますが、厚労省の現在の認知症推計は2060年までです。(厚生労働省)
したがって、
「2070年には400万人になる」
「2100年には200万人になる」
などと断定するのは現段階では不適切です。
ただし、人口構造だけを見る限り、65歳以上人口は2043年をピークに減少し、2070年には3,367万人になるので、認知症有病率が大幅に上昇しなければ、認知症患者数もいずれピークアウトする可能性は高いと考えられます。(厚生労働省)
現時点の数字を一言でまとめると
認知症高齢者
2022:443万人
→ 2040:584万人
→ 2050:587万人
→ 2060:645万人
→ その後は「減少する可能性」がある
です。
そして、「日本の認知症問題は永遠に増え続ける」というわけではありません。
人口構造から見ると、どこかでピークを迎える可能性があります。
信頼度:94%
※2060年まで=公的推計なので高信頼。2060年以降の「ピーク時期・人数」は公式推計ではなく、人口推計を使ったシナリオ分析なので信頼度を下げています。
主な一次資料
- 厚生労働省「認知症及び軽度認知障害(MCI)の高齢者数と有病率の将来推計」(厚生労働省)
- 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集2026」(IPSS)
- 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」(厚生労働省)
次に見るとかなり重要なのは、「2060年645万人という推計が、もし認知症率を現在より10%・20%・30%下げられたら何万人になるのか」です。 これを計算すると、予防対策の効果が数字でかなり分かりやすくなります。

