Episode-003:この議論を一瞬で整理できる質問[緊急事態条項の議論]

では、その最強の質問
そのまま **日本の「現行案(自民党改憲草案系)」**に当てます。


問いを再掲

「その緊急事態権限は、
誰が・どの手続きで・いつ・どうやって“止める”んですか?」


日本の現行案での“実際の答え”

① 誰が止める?

→ 原則:内閣自身

  • 発動:内閣
  • 解除:内閣(または内閣が国会に承認を求める)

👉 権限を持った本人が、止め役も兼ねている


② どの手続きで?

  • 国会の「承認」が想定されている
  • ただし
    • 承認の期限が曖昧
    • 不承認でも即失効とは限らない
    • 政令はすでに効力を持っている

👉 事後追認型


③ いつ止まる?

  • 明確な自動失効(サンセット条項)なし
  • 「状況が続く限り」延長可能

👉 “終わりの日付”が条文上見えない


④ どうやって止まる?

  • 国会が政治的に止めるしかない
  • 司法の即時差止め権限は明記されていない
  • 憲法裁判所も存在しない

👉 止め方が「空気」と「政治力」頼み


つまり、この質問を当てた瞬間に見える結論

「止める設計が存在しない」

正確に言うと:

  • 止められる“可能性”はある
  • でも
    • 自動ではない
    • 強制でもない
    • 即時でもない

👉 制度としてのブレーキが弱すぎる


海外の「失敗例」との一致点

日本案は、危険側の特徴をほぼ踏んでいます。

  • 発動条件:抽象的
  • 期限:曖昧
  • 延長:内閣主導
  • 解除:政治判断任せ
  • 司法:消極的

👉 ハンガリー型・トルコ型に近い


賛成派がここで詰まる理由

この質問をされると、返答は大体3パターン👇

1️⃣「国会がチェックする」
どうやって?いつ?否決したら即止まる?(答えられない)

2️⃣「乱用は想定していない」
制度設計として失格

3️⃣「信頼が前提」
憲法は“不信のための文書”


逆に「安全側」に寄せる最低条件

もし日本案がこう書かれていれば、議論は全く変わります。

  • 発動後 ○日で自動失効
  • 延長は 国会の特別多数
  • 国会は 即時解除可能
  • 司法が 即日差止可能
  • 事後に 強制検証+責任明示

👉 これが無い限り
「非常時に便利」でも「制度として危険」


1行で総括

この質問を日本の現行案に当てると、

「出す方法は書いてあるが、
引っ込める方法が制度化されていない」

という事実だけが残ります。

次に進むなら:

  • 「じゃあ日本向け“事故らない条文”を書くとどうなるか」
  • 「政治家がこの設計を嫌がる本当の理由」
  • 「国民側が最低限要求すべき修正点リスト」

どこ、切ります?

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