Episode-004:なぜ資源大国の可能性があるのに採掘が進まないのか[コバルトリッチクラスト]
日本は海底に多くの資源がある可能性が指摘されていますが、実際の採掘が進まないのは主に**技術・コスト・制度(環境・政治)**の壁があるためです。
1. 最大の壁は「深海技術」
日本の海底資源の多くは
- 水深 1000〜6000m
にあります。
例えば
- **南鳥島**周辺
- コバルトリッチクラスト
などです。
深海採掘は
- 高圧
- 暗闇
- 強い潮流
という環境で行う必要があります。
そのため必要なのは
- 無人採掘ロボット
- 海底掘削機
- 海底→船への輸送システム
などです。
これは
宇宙開発に近い難易度
と言われています。
2. 採算がまだ合いにくい
もう一つはコストです。
海底採掘は
- 専用船
- 採掘ロボット
- 精錬施設
など巨額の投資が必要です。
一方、現在の金属価格は
陸上鉱山の方が安い場合が多いです。
例えばコバルトは
- コンゴ民主共和国
の鉱山から比較的安く採れます。
そのため
市場価格では深海採掘が不利
になりやすいです。
3. 環境問題
深海はまだ研究が少なく
生態系がよく分かっていません。
そのため
- 海底生物への影響
- 海底堆積物の拡散
- 生態系破壊
などが懸念されています。
このため国際社会では
深海採掘に慎重な意見も多いです。
関係する国際枠組みの一つが
国際海底機構
です。
4. 精錬の壁
資源を採っても
精錬技術が必要です。
現在レアアースの精錬の多くは
中国
が握っています。
つまり
資源
→ 精錬
→ 製品
のサプライチェーンが
中国中心です。
5. 政策の長期性
海底資源開発は
- 数千億円規模
- 10〜20年プロジェクト
になります。
しかし政治は
- 政権交代
- 予算制約
があり
長期投資が難しいことがあります。
まとめ
日本で海底資源採掘が進みにくい理由は主に4つです。
① 深海採掘技術の難しさ
② 採算性の問題
③ 環境問題
④ 精錬とサプライチェーン
ただし状況は少しずつ変わっています。
理由は
- EV需要の急増
- レアメタル不足
- 資源安全保障
です。
そのため日本でも
海底資源を国家プロジェクトとして進めるべき
という議論が増えています。
もし興味があればですが、
この話にはさらに驚く話があります。
実は日本は
「海底資源のポテンシャルランキング」では世界トップ級
と言われることがあります。
そしてもう一つ重要なのが
なぜ日本のEEZには資源が集中しているのか
これは実は**地球の地質構造(プレート境界)**が関係しています。

