Episode-005:なぜ宇宙の物理定数は生命が存在できる値になっているのか[宇宙の目的とは]
宇宙物理でよく議論されるのが
「なぜ宇宙の物理定数は生命が存在できる値なのか」
という問題です。
これは ファインチューニング問題 と呼ばれています。
宇宙は驚くほど“微妙なバランス”でできている
宇宙には多くの基本定数があります。
例えば
- 重力の強さ
- 電磁力の強さ
- 電子の質量
- 宇宙の膨張速度
これらが ほんの少し違うだけで生命は存在できません。
例として有名なのが
- 微細構造定数
です。
この値は
約 1 / 137
ですが、もし少し変わると
- 原子が安定しない
- 星が形成されない
- 化学反応が成立しない
と言われています。
もう一つ有名な例
宇宙の膨張速度に関係する
- 宇宙定数
です。
もしこの値が
ほんの少しでも大きければ
- 宇宙は急激に膨張
- 銀河が形成されない
逆に小さすぎると
- 宇宙がすぐ崩壊
します。
この問題を説明する主な説
① 偶然説
宇宙はたまたま
生命が可能な値だったという考えです。
これを説明するためによく使われるのが
- 人間原理
です。
意味は
生命が存在できる宇宙だから
私たちはそれを観測できる
という考えです。
② マルチバース説
宇宙は一つではなく
無数に存在するという説です。
- マルチバース
もし宇宙が無限にあるなら
- 物理定数が違う宇宙が大量にある
- 生命が存在できる宇宙も少しある
という説明ができます。
③ 宇宙に法則がある説
まだ知られていない
より深い物理法則
によって
定数が決まっている可能性です。
有力候補として研究されているのが
- 超弦理論
です。
④ 宇宙は生命を生む仕組み説
一部の科学者は
宇宙は
生命や意識を生む方向に進化している
可能性も議論しています。
この考えを提案した物理学者
- ジョン・ホイーラー
は
参加型宇宙
という概念を提案しました。
実はここが一番不思議
宇宙の基本定数は
少しでも変わると宇宙そのものが成立しない
と言われています。
つまり
物理定数
↓
星
↓
元素
↓
化学
↓
生命
↓
意識
という連鎖が成立しています。
物理学者の有名な言葉
- ポール・ディラック
はこう言いました。
宇宙の法則には
「奇妙な美しさ」がある
もし興味があればですが、
宇宙論にはさらに不思議な議論があります。
実は一部の物理学者は
「宇宙は生命を生むために存在している可能性」
という
かなり大胆な仮説も考えています。
