Episode-001:火力は?[石油代替エネルギー]

📅 確認日時:2026年4月22日(水) 信頼度:85%(資源エネルギー庁・電力中央研究所・民間調査機関など複数ソースで検証)


火力発電の現状と脱炭素化の動向

🔥 現状:日本の電力を支える主力

火力発電は現在も日本の総発電電力量の60%以上をまかなっており、石炭火力だけで約27%を占めています。


🌿 脱炭素化への3つのアプローチ

① アンモニア混焼(最注目)

アンモニアは炭素を含まないため燃焼してもCO₂を排出せず、石炭火力の脱炭素化策として日本では2014年から官民で技術開発が進められています。

2026年3月、IHIとGEベルノバがアンモニア燃焼器の実証に成功。兵庫県内の試験設備で高負荷条件下でアンモニアを燃焼し、NOx発生を目標値以下に抑えることに成功、2030年までの大型ガスタービン実用化を目指しています。また2026年4月、IHIはアンモニア100%燃料の火力発電設備を2027年度にマレーシアで稼働させる計画です。

② 水素混焼

LNG火力発電では水素混焼への改修が進んでいますが、混焼開始まで5〜15年かかる案件が多く、混焼が始まっても多くの案件では混焼率が10〜20%にとどまるため、残りの80〜90%は引き続き天然ガスが燃焼され続けます。

③ CCS(CO₂回収・地中貯留)

石炭火力にCCSを組み合わせると発電コストは通常の石炭火力の2倍以上になる課題があり、アンモニア混焼も製造時のCO₂回収を含めるとコストが同様に2倍以上になるため、普及への壁は依然高いと指摘されています。


⚠️ コスト問題(重要な課題)

アンモニアを石炭の20%混焼で実現した場合、アンモニアのコストは石炭の約15倍と推計されています。また必要なアンモニアは年間50万トンで、現在の国内消費量の半分に相当する量を海外輸入に頼る必要があります。


📋 まとめ

方式CO₂削減効果コスト実用化時期
アンモニア20%混焼−20%石炭の15倍2030年代
水素混焼−10〜20%2030〜40年代
CCS付き石炭大幅削減2倍以上未定
アンモニア専焼ゼロCO₂非常に高2027年〜(海外先行)

結論として、火力発電は完全に廃止されるのではなく、「アンモニア・水素混焼+CCS」で低炭素化しながら電力の安定供給を担う「つなぎ役」として、少なくとも2040〜50年頃まで重要な役割を維持する見通しです。

出典: 資源エネルギー庁、電力中央研究所(J-STAGE 2025/12)、脱炭素技術センター(2026/3〜4)、自然エネルギー財団、キヤノングローバル戦略研究所(2026/2)

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