Episode-003:放射線物質はEM菌で浄化される?[放射線と微生物の関係]
非常に重要な質問です。「EM菌で放射性物質が浄化される」という主張が一部で広まっているため、慎重に検証します。—
📅 確認日時:2026年4月19日(日) 🔍 検証ソース数:Wikipedia・産総研・AGRI FACT・疑似科学評価サイト・EM販売業者自身のコメント等、複数の独立ソースで確認
結論:EM菌で放射性物質は浄化されません
信頼度:97%(「浄化できない」という結論に対して)
① EM菌とは何か
EM菌(有用微生物群)は1982年に琉球大学の比嘉照夫教授が農業用土壌改良資材として開発した、乳酸菌・酵母・光合成細菌などを含む微生物資材です。
② 「EM菌で放射能除染できる」という主張の出所
開発者の比嘉照夫氏は「EMによる根本的な放射能対策が可能であることも実証されています」「内部被曝の問題も根本的に解決できる可能性が十分あることも明らかとなりました」と主張しています。(出典:Wikipedia 有用微生物群)
③ 科学的に否定される理由(物理的に不可能)
発酵や腐敗など、微生物が行えるのは原子の組み替えが起こる化学反応のレベルです。原子核に作用して半減期を短くすることなど不可能です。(出典:左巻健男&理科の探検ブログ)
放射能は原子核の物理現象であり、化学反応しか行えない微生物には原理的に干渉できません。これは物理学の根本法則です。
④ 実際の検証で何が起きたか
飯館村のブルーベリー畑での検証では、EM菌をまいた畑のセシウム量が、何もしていない隣の畑より多かったという結果が得られました。これに対し比嘉氏は「EM菌が発する波動が30m離れた畑にも影響した」と説明しました。(出典:同上)
「波動」は科学的概念ではなく、典型的な疑似科学の言葉です。
⑤ EM菌の販売業者自身も否定
EM関連製品を扱う業者自身も「EM又は微生物は有機物や一部重金属無機物を分解し無害化することは可能だが、それを拡大解釈し放射能除染が可能との発言は、学者としての品位を疑う」と述べています。(出典:サン興産業)
⑥ 行政・研究機関の対応
逗子市は10年以上EM事業に最大年200万円の予算を費やしてきましたが、「顕著な差が見られ、EM菌の効果が不明だった」として2015年に全面廃止しました。(出典:Wikipedia)
まとめ表
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| EM菌が放射性物質を除去できるか | ❌ 物理的に不可能 |
| 科学的に査読された証明論文 | ❌ 存在しない |
| 開発者の主張 | 「波動」など非科学的説明に依存 |
| 行政・第三者機関の評価 | 否定的・事業廃止 |
| 学術的位置づけ | 疑似科学(ニセ科学) |
「EM菌で放射性物質が浄化される」は科学的根拠のない主張です。信頼度:97%(否定側)
主要出典
- Wikipedia「有用微生物群」(2026年1月更新)
- 左巻健男&理科の探検ブログ(科学教育専門家による解説)
- AGRI FACT(農と食の科学的情報サイト、2024年)
- サン興産業(EM関連業者自身の見解)
- Gijika.com 疑似科学評価データベース

