ホルムズ海峡進捗2026/06/11

確認日時:2026年6月11日(木) 信頼度:78%(複数の一次・二次ソースで確認済み。ただし直近24時間の動向は急変リスクあり)


ホルムズ海峡危機 進捗レポート 2026/06/11


🔴 最新動向(6月10〜11日)

停戦は名目上継続も、実態は不安定な「交戦的膠着状態」

ブリタニカの6月10日付AP速報によると、米軍はイランからの石油を輸送しようとしたタンカーを攻撃し、またトランプ大統領はイランに対する追加攻撃を示唆した。これにより停戦合意が脅威にさらされている。

米中央軍(CENTCOM)は6月10日(水)、オマーン湾を航行中のM/T Settebelloタンカーを無力化したと発表。インド外務省によるとインド人乗組員3名が行方不明。CENTCOMは「米軍の指示に繰り返し従わなかったため」精密誘導弾を使用したと説明した。

トランプ大統領はSNSで「ホルムズ海峡の海軍封鎖は我々が望む船以外は通過させない」と投稿。また「22隻の船を夜間に拿捕した。イランのレーダーを破壊したからだ」と主張し、「だから原油が1バレル85ドルになった」と発言した。


🟡 停戦・交渉の現状

英下院図書館(6月11日更新)によると、条件付き停戦は継続中(交渉終了まで延長)だが、海峡の船舶通行量は依然として非常に低い水準にとどまっている。米国はイランの港を利用しようとする船舶への逆封鎖を宣言している。

6月7〜8日には停戦が崩れかけ、イスラエルとイランが数か月ぶりに大規模な攻撃を交わした。その後、イスラエルのネタニヤフ首相が攻撃停止を表明(停戦とは明言せず)。イランも作戦を一時停止したが、イスラエルが南レバノンでの攻撃を続ける場合は再開すると警告した。

Polymarketの6月10日時点のデータでは、6月15日までの米イラン恒久平和合意の確率はわずか7〜9%。トランプ大統領がアブラハム合意への参加を永久合意の条件に加えたことで、楽観論が後退している。


📦 海峡の通行量・物流状況

WTOのデータによれば、危機開始以来、ペルシャ湾港への原油輸送船は95%減、LNG輸送船は99%減。危機前は月3,000隻が通過していた。

ホルムズ海峡は世界の石油海上貿易の約20%、LNGの約20%が通過する重要航路。


🇯🇵 日本への影響

JETROの分析によると、日本のLNGのホルムズ経由依存度は約6.3%(カタール5.3%+UAE1.0%)で電力・ガス会社は約1年分の在庫を保有。一方、原油の中東依存度は9割超で、日本は国家・民間備蓄合計で約8か月分を保有しており、直ちに枯渇する状況ではない。

大和総研の試算では、海峡周辺国からの原油・LNG輸入が10%減少した場合、日本の成長率は2.0%ポイント押し下げられ、2026年度はマイナス成長に転じ得るとされる。


📊 現状整理

項目状況
停戦名目上継続(条件付き・オープンエンド)
海峡通行量原油95%減、LNG99%減(危機前比)
米軍行動タンカー無力化・封鎖継続中
米イラン交渉60日MOU交渉中も最終合意未達
原油価格約85ドル/バレル(トランプ発言)
日本備蓄約8か月分(逼迫なし・コスト高騰は継続)

⚠️ 注目点(6月11日以降)

  • トランプ大統領の「追加攻撃示唆」とイランの「断固抵抗」声明が衝突しており、停戦の実質的な崩壊リスクが高まっている
  • 6月15日の恒久合意確率は市場で9%程度と極めて低く、交渉長期化が本線
  • インド人乗組員行方不明事件が対インド関係に影響する可能性あり(推測)

出典: Britannica(6/10 AP速報)、ABC News(6/10)、CNN(6/7〜8)、英下院図書館(6/11)、Polymarket(6/10)、global-scm.com(6/5更新)、三菱UFJ銀行レポート(4/3)

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